MEMBER STORY

美術品を売っていた私が、
ホワイトハッカーを目指している話。

M. / インフラエンジニア

現在の仕事は、セキュリティ製品の検証をメインにやっています。

新しいバージョンがリリースされるたびに機能が正しく動くかを確かめる。設定やポリシーに問題が出ていないかを確認する。そんな仕事です。

でも、2年前の私は美術品オークションの会場にいました。

転職前のリアルな生活

前の職場でやっていたのは、美術品オークションの補佐業務です。カタログに載せる商品情報を入力して、オークション当日は担当ジャンルの案内係をやる。担当していたのは西洋美術。アンティークのオルゴールや、ガラス工芸作品——普通に生きていたらまず手に触れることのないものたちが、日常でした。

電気を使わないゼンマイのオルゴールを開けて掃除したり、ものの仕組みを知ること、細かいところまで見ること——そういうことが好きだったんだと思う。今、セキュリティ製品の検証をしていると、その感覚に近いものを感じます。

その仕事を、2〜3年続けました。一人暮らし、バーテンダーとの掛け持ちフリーター。転職を考え始めたのは、コロナがきっかけです。バーテンダーの仕事がなくなった時に、「ちゃんと手に職をつけよう」と思いました。

「IT系だったら、もしその会社がダメになっても、学んだことを他のところで活かせる」——そう考えてIT業界を選びました。

入社・研修のリアル

研修は、まずLinuxの基礎から始まりました。最初に感じたのは、「これ、実際の仕事で本当に使えるようになるのかな」という感覚です。コマンドを覚えて、実際にCLIで設定を変えられるようになるのか——正直、イメージが湧かなかった。

研修の中で一番難しかったのは、ネットワーク技術です。ルーティング、SNMP、スパニングツリー……聞いたことのない用語が次々と出てきて、当時は「何を言っているのか」という感じでした。意味が分からないまま、とにかく覚えていた。

でも、ある日現場でスパニングツリーの問題が起きた時——「あ、これ研修でやったな」と思った瞬間がありました。その時初めて、研修でやっていたことの意味が分かった気がした。

一人暮らしで、研修を受けながら給与をもらう——その状況に対して、不安はあまりなかったです。給与をちゃんと事前に提示してもらっていたので、逆に「ちゃんとした会社だな」と思ったくらいです。

ホワイトハッカーという夢と、今

今の仕事——セキュリティ製品の検証——は、「この製品は安全か」を毎日確かめる仕事です。新バージョンがリリースされたとき、新機能や変わった機能を検証して既存の設定・ポリシーに問題がないかを確認する。問題があればメーカーへ問い合わせ、手順書を修正したりもします。

ホワイトハッカーを目指そうと思ったのは、配属後しばらくして、他の部署の作業を横から見ていた時のことです。ログの中から不審な動きを追いかけていく作業があって——なんかこれ、パズルじゃん、と思った。その感覚が忘れられなくて、「ホワイトハッカー」という世界に辿り着きました。

ホワイトハッカーを目指している理由を一言で言うなら——「パズルみたいで面白そうだから」。

その夢は、まだ会社に話していません。「資格を取ってから言おう」と思っているだけで、言えない雰囲気があるわけじゃない。資格取得の意向を上司に話した時も「いいじゃん、むしろ頑張ってほしい」と言ってもらえた。こういうことが言える会社なんだ、と思っています。

今の検証業務は、ホワイトハッカーというキャリアにちゃんとつながっていると思っています。ホワイトハッカー系の強い資格の中には、受験資格として「3年間の実務経験」が必要なものもある。今積んでいる経験は、無駄じゃない。

生活の変化

転職前と今で、一番変わったのは——在宅勤務になったことです。通勤がなくなり、昼夜逆転もなくなった。バーテンダー時代は深夜帯の仕事が多かったので、それが解消されたのは大きいです。出勤する日も昼からなので、気楽です。

この仕事・この会社を選んでよかったと思うのは、「やりたいことが見つかった」ことです。ホワイトハッカーという目標ができて、張り合いがある。ふわっと日々をこなすより、「これをやりたい」と思いながら働く方がずっといい。

コロナで実感したこともあります。IT系は、社会情勢で仕事がゼロになることが比較的少ない。「手に職をつけた」という安心感が今はあります。

同じ状況にいる人へ

「IT未経験だから無理かも」と思っている人に伝えたいのは、「とりあえずやってみるのがいい」ということです。

未経験は、むしろ一つの武器だと思っています。みんな常に勉強し続けていて、製品が新しくなればまた一から学ぶ。途中から入ったからといって、そんなに差がつくわけじゃない。

学歴は関係ないです。コミュニケーション能力の方がずっと大事。分からないことを「分かりません」と言える人の方が、一緒に仕事がしやすい。飲み屋や接客で得た経験が強みになる。

「朝起きて、ご飯食べて、平日5日間ちゃんと働ける」——そのくらいのことができれば、全然無理なくやれます。そんな業界です。

「まず、話を聞きに来てください。」

選考ではなく、お互いを知る場所から始められます。
IT未経験・転職希望・スキルアップしたい方、まずはカジュアルに話しましょう。